【徹底比較】投資を始めるなら株かFXか?6つの違い
「投資を始めたいけど、株とFXのどっちがいいんだろう?」と、お困りではありませんか?
投資を始める前の基礎知識として、株とFXの基本的な6つの違い(投資対象、利益の決まり方、取引時間、値動き、変動要因、レバレッジ)を抑えておきましょう。
1:投資対象
株式投資の対象は上場企業の株
つまり、企業が投資対象となります。日本の証券取引所には、2019年7月時点で3,600銘柄以上の企業が上場しています。
FXの投資対象は為替レート
円やドルといった為替レートは相対的に決定されますが、FXでは通貨ペアが投資対象となります。投資できる通貨ペアの数はFX会社により異なりますが、20~50程度と認識しておくとよいでしょう。
投資対象の数では、株式投資がFXを圧倒していると言えます。
2:利益の決まり方
株式投資で利益を得る方法
・値上がり益(キャピタルゲイン)
・配当金(インカムゲイン)
値上がり益とは
文字通り、買った株価が上がった際に得られる利益のことです。配当金とは、企業が利益を株主に還元するものです。
FXで利益を得る方法
・為替差益
・金利差(スワップポイント)
為替差益とは
株式投資の値上がり益と同じく、通貨ペアを買ったときの価格と売ったときの価格差により生じる利益です。
金利差(スワップポイント)とは
ドルと円のような金利差がある通貨ペアの内、高金利通貨を買い建てした際に得られる金利調整金のことです。
なお、スワップポイントは、逆に低金利通貨を買い建てしたときには、払わなければいけなくなるため注意が必要です。
例えばドル円の場合は、ドルが高金利通貨で、円は低金利通貨であるため、ドルを買った場合にはスワップポイントが得られますが、ドルを売った場合にはスワップポイントを払うことになります。
3:取引時間
株式投資の取引時間は平日の9時から15時まで
時間外取引としてPTS取引を実施している証券会社もありますが、ほとんど機能していないというのが実態です。
FXの取引時間は平日は24時間取引可能
なお、休日は株式市場・FXともに場が開いていないことは共通となります。平日の昼間に場を見ることができないサラリーマンにとっては、仕事が終わって帰ってきてからも場を見れるFXに軍配が上がると言えるでしょう。
4:値動き
株式投資はさまざまな値動きをする銘柄がある
ほとんど値が動かないディフェンシブ銘柄から、1日に10%以上ものハイリスク・ハイリターンの値動きをする新興銘柄まで、多種多様です。
特に、注目ニュースが発表された銘柄は非常に大きな値動きをすることから、多くの収益チャンスが生まれます。
FXの通貨ペアの値動きは小さめ
株式市場における銘柄の多様性に比べると、値動きは小さいと言えるでしょう。
FXでも、アメリカ雇用統計が発表される毎週第一金曜日は“お祭り状態”になりますが、株式市場では毎日のようにお祭りとなる銘柄が出現しています。
5:変動要因
株・FXともに値動きを生じさせるのは、需要と供給のバランスです。
しかし、株・FXともに長期的な価格予測をすることは、スーパーコンピューターを使っても不可能であるのが現状です。特に、為替レートは、一国の経済状況や中央銀行の金融政策など、その変動要因は無数に及んでいます。
株・FXいずれも変動要因は無数にありますが、企業業績が変動要因に占める割合が高いことから、株の方が変動要因は分かりやすいと言えます。
6:レバレッジ
投資資金にテコの原理を応用して、保有資金よりも大きな金額が投資できるレバレッジは、あらゆる投資で成功するためには欠かせないものです。
株式投資は最大で投資資金の約3.3倍
信用取引を使うことによって、最大で投資資金の約3.3倍のレバレッジを掛けることが可能です。
FXは必要証拠金の最大25倍
必要証拠金の最大25倍ものレバレッジを掛けることが可能です。また、日本の規制が及ばない海外業者の中には、1,000倍を超えるレバレッジを掛けられる業者も存在します。
レバレッジの大きさではFXに軍配が上がります。
株のメリット
NISA口座を利用すれば非課税となる
株式投資で発生した利益には、値上がり益・配当金ともに約20%の税金が発生します。
しかし、2014年から始まった個人投資家優遇制度であるNISA口座を使えば、最大120万円分の投資枠から発生した利益が非課税となります。
長期の資産形成を行うにおいては、NISA口座で優遇されていることは株式投資が持つ大きなメリットとなります。
また、2016年からは未成年を対象に年間80万円の投資枠が非課税となるジュニアNISAも始まっています。
口座凍結リスクがない
これはFXのデメリットでもありますが、国内FX業者はDD方式という取引方式を採用しており、FX会社が呑み行為をできる温床となっています。
DD方式を採用しているFX取引では、利用者の利益=FX会社の損失となることがあるため、FX取引で多額の利益を出しているプロのトレーダーは口座を凍結されるリスクがあります。
一方、株式投資では、証券会社は手数料ビジネスで売上を出しているため、このようなリスクはありません。
お金持ちになった投資家やトレーダーが株式投資の分野に多いのは、まさにこの違いにあると言っても過言ではありません。
レベルに合わせた取引ができる
東証に上場している銘柄数は3,600銘柄を超えており、その投資対象の多様性の広さは株式投資の最大のメリットです。
初心者が手掛けるべき東証一部上場の安全な銘柄から、デイトレーダーご用達の新興銘柄まで、自分自身のレベルに合わせた銘柄に投資することが可能です。
ただし、初心者がハイリスク・ハイリターンの新興銘柄を手掛けてしまうと、最悪の結果になりかねません。自分のレベルに合った銘柄を取引するように心掛けていくようにしましょう。
FXのメリット
最大25倍のレバレッジを掛けられる
FXの最大のメリットは、最大25倍のレバレッジを掛けて取引できることにあります。
4万円あれば最大100万円分の取引をすることが可能になるため、少額投資をしたい場合には株式投資よりもFXの方が断然おすすめとなります。
また、FXは値動きが株よりも小さい傾向がありますが、25倍のレバレッジを掛けられれば、値動きの小ささは問題にならなくなります。
ただし、アメリカ雇用統計が発表される第一金曜日に大きなレバレッジを掛けるのは、リスクしかないためやめておきましょう。
サラリーマンでもデイトレードをすることが可能
平日の昼間に働いているサラリーマンだと、株のデイトレードをすることはできません。
一方、FXなら平日は24時間市場が開いているため、仕事から帰ってきてからデイトレードをすることが可能になります。
ポジションを持ち越すというのもアリですが、平日の昼間に日銀の金融政策などが発表されて相場が急変した場合には対処することができません。
仕事が終わった夜だけデイトレードをするように心掛けてポジションを持ち越さないでおけば、相場急変による即死リスクを完全回避することが可能になります。
取引手数料が安い
株式投資では、取引の度に手数料が発生してきます。一方、FXでは手数料は無料で、その代わりにスプレッドという実質手数料が発生してきます。
具体的な手数料価格を見てみると、手数料が証券会社の中で最安であるライブスター証券では、100万円分の現物株取引をした場合に340円の手数料が発生します。
一方、多くのFX会社では、ドル円のスプレッドは0.3銭となっています。実質100万円分となる1万通貨取引したとしてもわずか30円にしかなりません。
リスクが高いのは圧倒的にFX
株とFXそれぞれのリスクについて見ていきましょう。
株・FXいずれもリスクがある投資であることに変わりありませんが、株よりもFXの方が圧倒的にリスクが高い投資手法だと言えます。
株・FXのどちらを手掛けるにしてもリスク管理は徹底するようにしましょう。
株のリスク
株の最大のリスクは、値下がりすることによる損失リスクです。
特に、バイオベンチャーやAIベンチャーのような新興株は、1年で5倍以上のリターンを得ることも可能ですが、大暴落して10分の1になるリスクも秘めています。
しかし、日産自動車やJTのような安全な銘柄を手掛ければ、損失リスクは相当大きく軽減されます。
株で退職金を全てなくしてしまったというような話を聞くことがあるかもしれませんが、それは危険な新興銘柄を手掛けてしまった場合に限られてきます。
東証一部の誰もが名前を知っているような安全な銘柄を手掛ければ、含み損となることはあっても、全ての資産が融けてなくなるようなことには絶対になりません。
引け乙です!
今日は相場をほぼ見てなかったけど
引け後に日経平均見たら結構下げてるやん💦
僕の保有株も連られて同じぐらい下げて
含み損生活に逆戻りです(T_T)
ただ下落は買うチャンスなので
これから良い銘柄ないか探してみます😊#JT #関門海 #クリレス #GameWith #日産自動車 #オリックス pic.twitter.com/tMuLsifQ4I
— まーくん@株主優待とポイント生活 (@maakun1988) July 18, 2019
FXのリスク
FXの最大のメリットは25倍のレバレッジを掛けられることですが、これはFXにおける最大のリスクでもあります。
レバレッジを掛けて取引している状態で、為替市場に大きな影響を与えるニュースなどが発表されると、最悪の場合は追証が発生して借金を背負ってしまうリスクもあります。
特に、アメリカ雇用統計が発表される第一金曜日に、レバレッジを掛けたままにしておくのは非常に危険です。
かといって、通常時の値動きがさほど大きくない為替レートで大きな利益を得るには、レバレッジを掛けて取引する必要があるため、なかなか悩ましい所です。
おはようございます☀️
金曜の雇用統計を風呂場にスマホを持ち込んで見てたら高いところから落として、その後徐々に調子が悪くなりお亡くなりになりました😢
木曜にSしたまま担がれております💦
109.2あたりまで下げたときに損切りたい。
追証も来てるから、明け方までにお願いします😭#FX #ドル円 pic.twitter.com/8LmDDV8dmZ— たいやき@FX修行中 (@fx_Intermediate) February 4, 2019
難易度が高いのもFX
為替レートは変動要因が多過ぎる
為替市場の長期予測の読みにくさは、株式市場の比ではありません。
株式投資も、多くのアナリストがことごとく予想を外していることからも明らかなように、長期予想をすることは非常に困難です。
しかし、株式投資では、決算を始めとする企業業績が変動要因の多くの部分を占めているため、そこまで大きく外すことは少なくなっています。
一方、為替市場の変動要因は、一企業の業績ではなく、一国の経済状況によって左右されます。さらに、このグローバル時代には、全ての国の経済状況は連動しています。
プロのアナリストですらも予測することができないのに、初心者が為替レートの予測をすることはまず不可能であると言ってよいでしょう。
レバレッジを掛けても掛けなくても難しい
FX取引は値動きが小さいため、レバレッジさえ掛けなければ大損するリスクはありません。
しかし、値動きが小さい投資対象にレバレッジをほとんど掛けなければ、利益はほとんど出ません。下手したら、時給でアルバイトをしていた方がマシですらあります。これでは、「そもそもFXをやる必要があるのか?」ということになってしまいます。
一方、レバレッジを掛けたら掛けたで、相場が急変して大損してしまうリスクを常に抱えることになってしまいます。
レバレッジを掛けてもレバレッジを掛けなくても、FX取引で生き残って大きな利益を出すことは難しいのです。
海外FXは地獄のような難易度
レバレッジ規制が25倍で、呑み行為も可能にするDD方式を採用している国内FX業者ではなく、100倍以上のレバレッジを掛けられる海外FX業者を使うというのも選択肢としてあります。
しかし、国内FX業者で利益を出せなかった人が、海外FX業者で利益を出すのは不可能だと言っても過言ではありません。
特に、規制がないからといって、レバレッジ100倍で取引しようものなら、ものの数秒で証拠金が全て融けてしまうことになることでしょう。
また、海外FXは税制の上でも不利となり、出金トラブルも相次いでいるなど、リスクも非常に多くなっています。
【結論】初心者には株式投資がおすすめです
「株とFXどっちにしよう?」と迷っている投資初心者には、株式投資がおすすめとなります。
FXで利益を出そうと思えば、非常に危険なリスクを取る必要があり、虎の子の資金を融かしてしまうことにもなりかねません。
初心者は、株式投資を始めて、誰もが名前を知っている東証一部に上場している安全な銘柄から手掛けることを推奨します。
また、株式投資とFXとでは、チャート分析に要するスキルは共通となるため、まず株式投資で腕を磨いてからFXに挑戦するということも可能になります。
最大25倍のレバレッジを掛けられるFX取引は魅力に映るかもしれませんが、株式投資で投資のスキルを磨いてからでも遅くはありません。
ただし、初心者は株式投資を始めるべきとはいっても、くれぐれもハイリスク・ハイリターンの新興銘柄には手を出さないようにしましょう。FX取引で高レバレッジを掛けた場合と同じ結末になってしまいかねません。
【2019年決定版】おすすめの証券会社BEST3
1位 楽天証券

https://www.rakuten-sec.co.jp/
楽天証券は、手数料・チャートソフト・取扱商品と、全てにおいて高水準のサービスを誇っている、初心者から中級者までに最もおすすめの証券会社です。
多くの面でSBI証券のライバルとなっている証券会社ですが、2018年秋にチャートソフトが改良されたことによって、株式投資のしやすさにおいてはSBI証券を圧倒するようになっています。
2位 SBI証券

SBI証券は、初心者が最初に開設する証券会社としておすすめです。手数料が安いのはもちろん、投資信託や外国株、ゴールドなど、株式投資以外の金融商品も豊富に取り扱っています。
資産形成目的で証券会社を開設したいなら、最もおすすめの証券会社です。ただ、株式投資に使えるチャートソフトや注文方法が他の証券会社より劣るのが唯一のネックとなります。
3位 ライブスター証券

ライブスター証券は、手数料が最安値であることが特徴のネット証券です。
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